くらし・手続き
長期優良住宅維持保全計画の認定制度(建築行為を伴わない既存住宅の認定)
長期優良住宅の認定制度について
令和3年5月28日に公布された「住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律」により、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅を「長期優良住宅」として認定する制度が規定された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」(以下「法」という。)が改正されました。
この改正により、建築行為を伴わない既存住宅を長期優良住宅として認定する制度が令和4年10月1日から施行されました。
長期優良住宅の認定基準を満たす既存の住宅を、長期優良住宅として維持保全しようとする所有者又は管理組合は、長期優良住宅維持保全計画を作成し、認定を受けることができます。
所管行政庁について
成田市内の既存住宅に対する長期優良住宅維持保全計画の認定は、所管行政庁である成田市長が行います。
認定申請書等の提出先は成田市役所5階の建築住宅課です。
主な認定基準について
長期優良住宅の認定を受けるには、法令等に規定さている認定基準に適合していなければなりません。
詳細な認定基準等については、以下の国土交通省のホームページにて法令・告示の条文等をご確認ください。
長期使用構造等の基準
長期使用構造等とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が取られた住宅の構造及び設備をいいます。
(詳細な基準は、上記の国土交通省ホームページから「長期使用構造等とするための措置及び維持保全の方法の基準」及び「評価方法基準」をご確認ください。)
住宅の規模の基準
認定を受ける住戸は、以下の規模以上でなければなりません。
- 一戸建ての住宅:床面積の合計が75平方メートル
- 共同住宅等:共用部分を除く1つの住戸の床面積の合計が40平方メートル(令和4年9月30日以前から存在するもので、令和4年10月1日以降に増改築をしていないものについては、55平方メートル)
さらに、住戸の少なくとも1つの階の床面積が、階段部分を除いて40平方メートル以上でなければなりません。
(注意)「
共同住宅等」とは、共同住宅のほか、長屋、店舗併用住宅など、「一戸建ての住宅で住戸の用途のみのもの」以外の住宅をいいます。
居住環境の維持及び向上に配慮に関する基準
申請に係る建築物が、次の区域内にある場合は認定ができません。ただし、当該都市計画事業に適合するもの又は支障を及ぼすおそれのないものとして長期にわたる立地について許可等を得ている場合を除きます。
- 都市計画法第4条第4項の規定による促進区域
- 都市計画法第4条第6項の規定による都市計画施設の区域
- 都市計画法第4条第7項の規定による市街地開発事業の区域
自然災害による被害の発生の防止又は軽減への配慮に関する基準
申請に係る建築物が、次の区域内にある場合は認定ができません。
- 地すべり防止区域(地すべり等防止法第3条第1項)
- 急傾斜地崩壊危険区域(急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律第3条第1項)
- 土砂災害特別警戒区域(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律第9条第1項)
計画的な維持保全に関する基準
長期優良住宅は、次の表に掲げる住宅の部分又は設備について、少なくとも30年以上の維持保全計画を組み、適切な資金計画のもとで定期的に点検又は調査を行い、及び必要に応じ修繕又は改良を行う必要があります。
維持保全計画に記載する住宅の部分又は設備
住宅の部分又は設備 |
左記の詳細な点検箇所 |
構造耐力上主要な部分 |
基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、
斜材(筋かい、方づえ、火打材そのほかこれらに類するものをいう。)、床版、
屋根版又は横架材(はり、けたそのほかこれらに類するものをいう。)で、
住宅の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震そのほかの震動若しくは衝撃を支えるもの |
雨水の浸入を防止する部分 |
屋根若しくは外壁又はこれらの開口部に設ける戸、枠そのほかの建具 |
給水又は排水の設備 |
給水又は排水のための配管設備 |
なお、維持保全計画には下記の内容を記載する必要があります。
- 上表に掲げる各点検箇所の仕様に応じた点検の項目及び時期が定められたものであること。
- 点検の時期が、それぞれ認定対象建築物の建築の完了又は直近の点検、修繕若しくは改良から10年を超えないものであること。
- 点検の結果を踏まえ、必要に応じて、調査、修繕又は改良を行うこととされていること。
- 地震時及び台風時に臨時点検を実施することとされていること。
- 住宅の劣化状況に応じて、維持保全の方法について見直しを行うこととされていること。
- 長期優良住宅建築等計画の変更があった場合に、必要に応じて維持保全の方法を変更することとされていること。
認定等の手続きについて
認定手続きは既存の住宅のみ可能です。新築・増改築工事中の住宅は認定申請できません。
認定申請手続き(法第5条第6項・第7項)
長期優良住宅の認定申請は、法第5条第6項及び第7項に定められた項目に基づき行ってください。
長期優良住宅認定申請の区分
認定申請の種別 |
根拠条項(法第5条) |
既存の一戸建ての住宅、賃貸共同住宅又は非区分所有の併用住宅の所有者が認定申請する場合 |
法第5条第6項 |
既存の区分所有の共同住宅の管理組合等が認定申請する場合 |
法第5条第7項 |
登録住宅性能評価機関での事前審査について
長期優良住宅維持保全計画の認定基準のうち、長期使用構造等に関する基準の適合性については、認定申請に先立って「登録住宅性能評価機関(民間機関)」に対し、確認の申請をすることができます。
当該申請後に同機関から交付された「長期使用構造等である旨の確認書」又は「同確認をしたことが記載された住宅性能評価書」を認定申請書に添付することにより、認定手続きを円滑に行うことが可能です。
提出書類の綴り方について
長期優良住宅維持保全計画の認定申請を行う場合は、正本・副本をそれぞれ参照例のように綴って提出するようにしてください。
なお、副本は正本の写しとすることができます。
申請手数料
長期優良住宅維持保全計画認定申請手数料は、認定を受けようとする住宅の種類及び住戸数によって変わります。詳細な金額は次の一覧表から「長期優良住宅維持保全計画認定申請手数料」の項をご覧ください。
長期優良住宅の認定を受けられたみなさまへ
住宅の寿命を延ばすことにより、環境負荷の低減や、住居費負担の低減を図ることができます。
「良いものをつくって、きちんと手入れをして、長く使う」ために、認定を受けた「長期優良住宅維持保全計画」に沿って、住宅の維持保全を実施してください。
なお、計画の実施にあたっては、次の事項をお守りください。
建築及び維持保全の状況に関する記録の作成及び保存をしてください
長期優良住宅の認定を受けた方は、住宅の維持保全状況の記録の作成・保存が義務付けられています。点検や改修を業者に依頼している方も、その業者からその時の記録を取得して保管するようにしてください。
なお、成田市内の長期優良住宅の維持保全状況を調査するため、工事完了から一定の期間が経過した長期優良住宅に対し、市から維持保全状況の記録の提出を求めることがあります。その際には、市から依頼文書が送付されますので、保管している維持保全状況の記録のコピーを提出してください。
以下に該当する場合には、法に基づき必要な手続きを行ってください
- 認定を受けた計画の変更をしようとするとき(法第8条の変更認定申請)
- 認定計画実施者の地位を承継するとき(法第10条の承認申請)
- 認定申請を取り下げようとするとき(認定等の取下げ)
- 認定を受けた後に長期優良住宅維持保全計画を取りやめるとき(取りやめる旨の申出)
特に、認定を受けた長期優良住宅を第三者に譲渡した場合は上記の法第10条の承認申請を必ず行ってください。
不明な点については、建築住宅課までお問い合わせください。
申請様式等
認定申請等に用いる様式は、国土交通省令及び成田市の長期優良住宅の普及の促進に関する法律施行細則で定められております。
居住環境への配慮や自然災害リスクへの配慮の認定基準を満たすことを示す添付図書として、成田市長期優良住宅認定事務取扱基準で「長期優良住宅認定申請に係る申告書」を定めておりますので、併せてお使いください。
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