麻しん(はしか)の発生について
千葉県では、2020年から2022年までの3年間感染者の発生がない状態が続いていましたが、2023年におよそ4年ぶりに麻しんの患者が報告されています。
麻しん(はしか)とは
麻しんは、麻しんウイルスの空気感染・飛沫感染・接触感染によって感染・発症し、感染力が強い感染症です。
症状
感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2、3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。
感染経路
麻しんは麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。
麻しんウイルスの主たる感染経路は空気感染で、その感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。
また、発症した人が周囲に感染させる期間(感染可能期間)は、症状が出現する1日前から解熱後3日間まで(全経過を通じて発熱がみられなかった場合、発疹出現後5日間まで)といわれています。
潜伏期間
約10日から12日間
治療
特異的な根治療法はなく、対症療法を行います。
感染予防には予防接種が有効です
麻しんは予防接種が最も有効な予防法といえます。国において、昭和47年10月1日以降に生まれた人は、以下のリンクのとおりに予防接種を実施していますが、麻しんの予防接種歴を母子手帳などで確認しましょう。
麻しんに罹ったことがなく、かつ、麻しんの予防接種を必要回数である2回接種していない場合や、医療・教育関係者又は、海外渡航を計画している成人で、麻しんの罹患歴や予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討しましょう。
麻しんにかかったかどうかや予防接種歴が不明の場合には、医療機関において抗体検査で調べることができます。
麻しんを疑う症状が現れた場合
麻しんを疑う症状(発熱、発疹、咳、鼻水、目の充血等)が現れた場合は、必ず事前に医療機関へ連絡し、麻しんの疑いがあることを伝えてください。
医療機関へ移動の際には周囲の人への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用を可能な限り避け、医療機関の指示に従って受診しましょう。
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