成田市立三里塚小学校赤煉瓦門(旧陸軍鉄道大隊駐屯地門)は、旧陸軍鉄道第二大隊が演習訓練の一環で、千葉と三里塚を結ぶ軽便鉄道を敷設する際に三里塚に駐屯する駐屯地の門を、成田市立三里塚小学校に移築したものといわれています。明治43年(1910)頃に建築されたものと推測されますが、現位置への移築年代は確定できません。
中央に2本の親柱を立て、向かって右側に控え柱を設けています。門扉はすでに失われています。煉瓦の積み方はイギリス積といわれ、長手積と小口積とを段を違えて交互に積む方式です。上端には笠石を乗せます。また袖壁が残ることで、両脇に土塁が続いていたことが分かります。
明治40年代に軽便鉄道が成田市三里塚の地に敷設され、その建設に旧陸軍鉄道大隊(後の聯隊)が深く関わっていた歴史的背景は当該地域の歴史を語るうえで欠かすことのできない存在です。また、明治末期の煉瓦造の建造物は、成田市内においても稀有な存在であり、移築されているとしても歴史的価値は十分に有しています。現在は小学校の門として地域のランドマーク的な存在となっており、地域の景観に欠かすことのできない存在です。
教育部 生涯学習課
所在地:〒286-8585 千葉県成田市花崎町760番地(市役所行政棟5階)
電話番号:0476-20-1583
ファクス番号:0476-24-4326
メールアドレス:shogaku@city.narita.chiba.jp