所信表明(平成19年3月定例市議会)
平成19年3月成田市議会定例会の開会にあたり、市政に臨む所信の一端と平成19年度の施政方針を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。
この度、市民の皆様の力強いご支援とご厚情をいただき、市政の舵取り役としてその重責を担うこととなりました。もとより浅学非才の身でありますが、12万成田市民の負託に応えるべく、誠心誠意、全身全霊をかけて私に与えられた職責を全うしてまいる決意であります。
私が市政を担当するにあたって、目指すところは、クリーンな市政の実現と市民の視点にたち、市民の声を市政に反映させることのできる、市民に開かれた市政の実現であります。
さて、昨年は、成田市にとりまして大変残念な出来事がございました。
『進歩とは反省の厳しさに正比例する』
本田技研工業の創立者の本田(ほんだ)宗一郎(そういちろう)氏が残した言葉であります。
私も反省すべき点は真摯に反省し、改めるべきことは早急に改めてまいりたいと考えております。
このような視点に立って、今一番求められておりますことは、市民の皆様との信頼関係の維持発展のため、市政の透明性を高め、より清潔な市政を確立することであると考えております。
これを実現するための最優先課題が、清潔な市政の流れをつくり上げるための入札制度改革であります。
この改革については現在6本の柱で進めております。
まず、入札方式についてでありますが、建設工事については、原則一般競争入札とし、これを電子入札で実施してまいります。
また、業務委託についても、原則建設工事と同様に競争入札といたします。
さらに、職員への不当な働きかけを抑止し、行政運営の公正確保と透明性の向上を図ることを目的とした『職員に対する職務に関する働きかけについての取扱要領』を制定したところであります。
今後は、残りの4本の柱である内部通報制度の整備、指名停止処分の期間の延長、入札監視制度の導入、入札制度改善委員会の見直しについても早急に取り組み、公平公正かつ透明性の高い入札制度を確立してまいりたいと考えております。
そのほかの公約へ取り組む私の姿勢についてでありますが、公約の実現については、真摯に取り組み、最大限の努力をしてゆく覚悟であります。しかし、政策の実施にあたっては、市の将来を見通した中で何が市民にとって必要なものなのか、今すぐに実行可能なものか、期限をつけて検討し実行していくものか、成田市新総合計画との整合性を図りながら、その優先順位を精査して政策の展開を図ってまいりたいと考えております。
成田市は全国有数の財政力を誇る自治体であるといわれております。しかしながら、財源は無限ではなく、現在の財政力が未来永劫続く保障はありません。変革の時代といわれる今日、現状認識、時代認識を踏まえ、市民ニーズに的確に対応した都市間競争に打ち勝つ自治体経営が求められております。
今日の成田市の発展は、昭和53年の成田国際空港の開港、また空港をめぐる闘争の歴史の上に創られてきました。しかしながらわが国において、長年にわたり築き上げられてきた制度や価値観が崩れようとしている時代を迎え、私たちは、これまでの発想の枠組みを変え、今度は主体的に市の将来をつくり上げてゆかなければなりません。そのためには市民一人ひとりが、そして私を含め1200名の職員一人ひとりが真剣に知恵を出し合い、不断の努力を積み重ねてゆくことが必要であります。
私は、21世紀の大転換期の中で、成田市の未来はどうあるべきか。また成田市の未来を築くために何をしなければならないかということを考え、12万成田市民の皆様とともに、新生成田市をあたたかみと優しい思いやりをもった、『住んで良し、働いて良し、訪れて良し』の次世代に誇れる空の港町、生涯を完結できる街の創造に邁進していく所存であります。
議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げ、市政に臨む所信といたします。