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更新日:2026年3月4日

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令和8年度施政方針(令和8年3月定例会)

令和8年3月成田市議会定例会の開会に当たり、令和8年度の施政方針と所信の一端を申し上げ、議員各位、並びに市民の皆様のご支援とご協力をお願い申し上げる次第であります。

 本年は、私が平成19年1月に市長に就任してから20年目となり、5期目の総仕上げの年となります。5期目の市長選挙において掲げた「つなぐ未来へ 進化するまちづくり」のスローガンのもと、本市の輝かしい未来を見据えつつ、次世代に誇れるまちづくりに向けて、引き続き全力で取り組んでまいります。
 さて、現下の本市を取り巻く状況を鑑みますと、開港以来、騒音下の皆様をはじめ様々な方々のご理解とご尽力のもと、発展してまいりました成田空港でありますが、昨年5月には滑走路の新増設に向けた本格的な工事が始まり、6月には「エアポートシティ」構想が四者協議会において合意されるとともに、新たに「成田空港第2の開港プロジェクト」が打ち出されるなど、まさに「第2の開港」とも言える大きな変革期を迎えております。
 こうした中、成田空港と共に発展してきた本市にとりましても、均衡ある発展を目指す絶好の機会であると捉えており、人口増の受け皿となる開発や社会資本整備、雇用拡大のための企業誘致等、空港立地のポテンシャルを最大限に生かしたまちづくりを、関係機関と連携しながら積極的に推し進めてまいります。
 また、今後の超高齢社会や少子化の進行に伴い、あらゆる産業において労働力人口が減少することが見込まれており、こうした状況においても、社会情勢の変化や複雑・多様化する市民ニーズに的確に対応していくためには、より一層、行政改革を推進し、効率的かつ効果的な市民サービスを提供していく必要があります。
 本市が将来にわたり持続的に発展していくため、すべてのこどもが幸福に生活を送ることができる「こどもまんなか社会」や、お互いを思いやりかつ尊重し、多様性を認め支え合う共生社会の実現に積極的に取り組むとともに、医療、福祉、防災、減災対策のさらなる充実、脱炭素社会の実現やDXの推進など、社会的要請の高い行政課題にも的確に対応し、市民の皆様に共感していただけるまちづくりに向け、スピード感を持って各種施策に取り組んでまいります。
 さて、本市の財政は、空港関連税収を背景として、全国有数の財政力を堅持しており、歳入面においては、個人所得の伸びや市内事業者の順調な業績の回復が見られており、市民税や固定資産税等について、安定的に推移するものと見込まれております。
 一方、歳出面においては、高齢化の進行及び子育て施策の拡充等に伴う扶助費などの義務的経費が増加傾向にあることに加え、将来を見据えて取り組んでいる各種事業のほか、先延ばしできない公共施設の更新や長寿命化、成田空港第2の開港プロジェクトも踏まえた基盤整備などの投資的経費、さらには、施設の維持管理経費等の経常的経費についても、人件費の上昇や光熱費等の高騰に伴う増加が続いており、より一層の効率的な財政運営が求められております。
 このような中、令和8年度の予算の編成においては、市民サービスの質・量の一層の向上と、財政負担の最適化を進めることにより、一般会計では、対前年度比1.1パーセント増の712億円、特別会計及び地方公営企業会計を加えた全体予算においても、2.4パーセント増の約1,074億円で、ともに過去最大規模の予算を編成したところであります。

 

  • 市長施政方針演説

主要な施策の概要

 それでは、令和8年度の本市における主要な施策の概要について申し上げます。
 現在、成田空港は、更なる機能強化などにより、まさに「第2の開港」とも言える大きな変革期を迎えており、昨年5月には滑走路の延伸及び新設に係る本格工事が着工されるとともに、滑走路整備に係る用地確保等の加速化に向けて、本市を含む関係機関で構成される成田空港滑走路新増設推進協議会が設置されるなど、着実に歩みを進めているところであります。
 本市といたしましては、成田空港の更なる機能強化は、我が国の国際競争力の強化はもとより、空港周辺地域における雇用の創出や経済活性化などにもつながる最大の地方創生であると捉えており、令和10年度末の滑走路供用に向けて、最大限協力してまいります。
 また、先月、成田空港を核とする「エアポートシティ」の正式名称が、「SORATO NRT」に決定したことが発表されました。
 空港と周辺地域との一体的な発展を目指す「SORATO NRT エアポートシティ」構想は、現行の枠組みを超越した革新的な取り組みを通じて、国際的な産業拠点等の形成はもとより、成田空港を擁する地域としてのアイデンティティを育みながら、国際的な「空の都」として、魅力ある都市空間の創出を目指そうとするものであり、本市も構想の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
 そこで、本市では、その取り組みの重要性を鑑み、本年4月から行政組織を見直し、国家戦略特区推進課の名称を特区・エアポートシティ推進課に改め、関係機関との連絡調整等を行う対外的な窓口としての役割を担うことで、本市における推進体制の強化を図ってまいります。
 次に、企業立地の推進についてでありますが、本市においては、成田空港第2の開港プロジェクトが着実に進展するとともに、圏央道、北千葉道路などの整備が進展しており、特に圏央道においては、令和8年度に千葉県内最後の未開通区間である大栄ジャンクション・松尾横芝インターチェンジ間が開通するとともに、すでに供用している大栄ジャンクション以北の4車線化も完成し、東京湾アクアラインと一体となって、首都圏の各都市と成田空港などの拠点間をつなぐ広域交通ネットワークが拡充いたします。
 こうした中、本年度の企業立地適地調査において、成田空港を核とした「SORATO NRT エアポートシティ」構想の周知も行いながら、企業ヒアリングを実施したところ、空港周辺地域は、国際的な産業拠点としてのポテンシャルがあると多くの企業が高い関心を示しております。
 一方で、道路や上下水道などのインフラが不十分であるとの声も聞かれ、進出企業による産業用地の整備に向けた課題については、千葉県をはじめとする関係機関と共有するとともに、来年度は、産業用地におけるインフラ整備の重要性を踏まえ、本年度の企業立地適地調査において整理をした土地利用構想図をもとに、千葉県の補助金を活用し、空港周辺地域における地下水の利用可能量調査を実施するなど、積極的な対応を進めてまいります。
 また、今後増加する企業からの開発相談に的確に、そしてスピード感をもって対応するため、昨年12月に関係課によるプロジェクトチームを立ち上げ、企業立地ワンストップ相談窓口を設置いたしました。
 さらに、民間企業が立地を検討する際のインセンティブとなる、誘致奨励金などの企業立地促進制度につきましては、より企業ニーズに即した内容に拡充し、物流・産業機能の集積や産業用地の整備を支援し、多くの企業に進出していただけるよう取り組んでまいります。
 次に、都市基盤の整備についてでありますが、成田空港第2の開港プロジェクトによる空港周辺地域への波及効果を最大限に受け止め、将来に向けて、本市が持続的に発展していくためには、新たな開発需要や人口増加に対して、その受け皿となる快適で良好な市街地の形成が求められております。
 そのような中、中心市街地に隣接した不動ケ岡地区では、新たな居住環境の整備と商業的土地利用による賑わいの創出を目的として、不動ケ岡土地区画整理事業が、令和9年度からの使用収益開始を目指して進められており、新たなまちづくりの実現に向けて、引き続き支援をしてまいります。
 また、吉倉・久米野地区や東和田南部地区においても、土地区画整理事業の事業化を目指し、関係機関との協議をはじめとした様々な検討を進めており、早期の事業化に向けて、両地区の取り組みを積極的に支援するとともに、両地区と東関東自動車道を連結するインターチェンジの設置に向けた取り組みを進めてまいります。
 次に、成田ニュータウンについてでありますが、まちの誕生から半世紀あまりが過ぎ、新たな魅力あるまちへの再生が求められており、また、今後、増加が見込まれる空港関連企業の従業者の受け皿としての役割も大きいものと考えております。このようなことから、成田ニュータウンの中心部に位置する赤坂センター地区におきましては、成田ニュータウンの再生を見据えた多機能な複合施設を整備するため、現在、施設整備の考え方の骨格となる基本構想を策定しているところであります。
 この基本構想の策定を受け、来年度は、導入する機能の整備方針やその規模など、今後の施設整備に向けた具体的な方向性を定める基本計画の策定に着手いたします。
 また、成田ニュータウンに隣接した成田湯川駅周辺におきましても、駅を有する立地のポテンシャルや北千葉道路等の整備の進展など、土地活用の可能性が広がっておりますことから、駅北側の市街化区域への編入も視野に入れ、成田湯川駅周辺の土地利用方針の検討に着手し、本地域の活性化を図ってまいります。
 次に、ゼロカーボンシティの実現に向けた取り組みについてでありますが、脱炭素社会づくりを推進するための基盤として基金を設置し、東京ガス株式会社との包括連携協定に基づき、八富成田斎場にカーボンオフセット都市ガスを導入することによりガス由来の二酸化炭素排出量を実質ゼロとするほか、官民、民民の連携を促し、脱炭素社会づくりに向けた「オール成田」での取り組みの推進を図るなど、2050年におけるゼロカーボンシティの実現を目指してまいります。
 次に、こども施策についてでありますが、本年度、こどもや若者の意見を市の施策に反映することを目的に、高校生や大学生等により組織された「こども未来政策委員会」から提案いただいた4つの事業につきましては、いずれも若者ならではの視点から本市の現状を捉え、より良い成田を作るための内容でありましたことから、提案内容に沿って事業を実施してまいります。
 引き続き「こども未来政策委員会」の活動などを通じて、こども・若者目線に立った意見を市の施策に反映する取り組みを進めてまいります。
 次に、ひとり親家庭や低所得子育て世帯等への支援につきましては、困難に直面する子どもを対象とした学習・生活支援に加えて、子どもの進学の機会を確保し、子どもの将来の目標達成を支援するために、来年度からは大学等への入学試験を受験する際の受験料及び模擬試験受験料の助成を行います。
 また、仕事や疾病などにより、平日の夕方から夜間または休日において、家庭での養育が一時的に困難となり、親族などの支援も受けられない場合に、子どもを一時的に預けることができる「トワイライトステイ事業」を開始し、子どもが安全に過ごせる居場所の提供に努めてまいります。
 次に、保護者の就労要件等を問わず、時間単位で保育園等を利用できる「こども誰でも通園制度」につきましては、本年4月から新たな給付制度として本格実施いたします。令和6年6月から先行実施している強みを生かし、引き続き本制度の周知を図るとともに利用者の意見を収集しながら事業の拡充に取り組むなど、子育て家庭に対するさらなる支援を図ってまいります。
 さらに、長期休業期間中の児童ホームにおける昼食提供・配送サービスにつきましては、引き続き、保護者の弁当作りの負担軽減を図るとともに、昼食の提供を通じて、児童の生活状況や健康状態を継続的に見守ることで支援を要する児童を早期発見し、必要に応じて支援機関につないでいくことを目的として、来年度からは国庫補助事業を活用し、実施してまいります。
 次に、学校給食についてでありますが、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、これまで段階的に給食費の無料化を進めてまいりましたが、国において、本年4月から公立小学校の給食費を公費支援する方針を決定しました。このことから、本市におきましても、公立小学校の給食費を全て無料にするとともに、本市独自の取り組みとして、公立中学校の給食費も全て無料とし、市立の小中義務教育学校に通う全児童生徒について給食費の完全無料化を実施いたします。
 次に、中学校の部活動についてでありますが、本年4月から、休日の全ての部活動において、受益者負担による地域でのクラブ活動を開始いたします。地域クラブへの移行に際しては、全ての生徒がそれぞれ希望するクラブ活動に参加できるよう、経済的に困窮する世帯への支援も併せて実施し、学校と地域が連携しながら、子どもたちが安全・安心に質の高いスポーツ・文化芸術活動に取り組める場を確保してまいります。
 次に、スポーツの振興についてでありますが、本年7月には、世界の国々や地域から少年少女が参加し、野球を通じた交流を行う世界少年野球大会成田大会を開催するとともに、8月の全日本女子硬式クラブ野球選手権大会や、11月の女子バスケットボール日本リーグ成田大会といった各種スポーツ大会の誘致、さらに成田POPラン大会を開催するなど、本市の特性や地域資源を生かしたスポーツツーリズムを推進してまいります。

  • 「第二の開港プロジェクト」が進められていく成田空港

基本方向に沿った主な基本施策の概要

 続きまして、総合計画「NARITAみらいプラン」に掲げました6つの基本方向に沿って、主な基本施策の概要を申し上げます。

安全・安心でうるおいのある生活環境をつくる

 1つ目は、『安全・安心でうるおいのある生活環境をつくる』についてであります。
 まず、防災対策についてでありますが、記憶に新しい令和6年能登半島地震では、石川県内の全市町村が導入していた被災者支援システムが、住家被害認定調査の業務効率化に大きく貢献したことから、本市におきましても、この成果を踏まえ、防災DX推進の一環として、被災者支援システムを導入いたします。
 次に、交通安全対策についてでありますが、自転車乗車用ヘルメットの購入費用の一部を補助することにより、ヘルメットの着用を促進し、交通事故による被害の軽減及び交通安全意識の向上を図ってまいります。
 次に、防犯対策についてでありますが、第5次成田市防犯まちづくり推進計画に基づき、街頭防犯カメラの設置拡充を積極的に進め、来年度は8台を新たに設置するとともに既設のカメラ4台の更新をするほか、併せて青色回転灯パトロール車によるパトロールや地域における自主防犯活動への支援を継続して行うことで、実効性のある防犯対策に取り組んでまいります。
 次に、消防体制についてでありますが、消防計画に基づき高規格救急自動車を最新の装備を備えた車両に更新するとともに、はしご付き消防自動車を高所での消火活動や人命救助に有効な先端屈折機能を兼ね備えた車両に更新するなど、消防救急体制の一層の充実強化に取り組んでまいります。
 また、地域防災の中核である消防団につきましては、地域の実情に合わせ狭隘道路や悪路の走破性に優れた軽四輪駆動の小型動力ポンプ付き積載車を初めて導入し、機動性を高めることでさらなる地域防災力の向上に努めてまいります。
 次に、空港周辺地域の振興策についてでありますが、成田空港の更なる機能強化が着実に進められる中、成田空港の発展が騒音地域の発展にもつながることを早期に実感していただけるよう、引き続き、騒音地域の皆様のご意見等を丁寧に伺いながら、地域振興策の具現化に向けてスピード感を持って取り組んでまいります。
 次に、環境施策についてでありますが、来年度は、本市が目指す将来都市像を環境面から実現するため、環境施策の指針を示す次期環境基本計画の策定に着手するとともに、引き続き、住宅用太陽光発電システムの設置や電気自動車の購入に対する補助、公共施設における太陽光発電設備の導入等を推進してまいります。
 また、新清掃工場関連付帯施設の整備につきましては、用地の造成工事などを進めるとともに、PFI事業として実施することとした余熱利用施設の整備・運営では、選定された事業者による民間のノウハウを活用しながら、令和11年度中の施設の供用開始に向けて、事業を推進してまいります。

  • 地域防災のリーダーとして活躍する消防団

健康で笑顔あふれ、共に支え合う社会をつくる

 2つ目は、『健康で笑顔あふれ、共に支え合う社会をつくる』についてであります。
 まず、こども施策についてでありますが、昨年12月に母子手帳アプリ「なりぴよダイアリー」を導入し、母子保健関連のDX化を進めており、来年度からは、アプリ上で妊娠届の申請が可能となるほか、母子健康手帳の交付予約や各種母子保健サービスの予約に対応するとともに、赤ちゃん相談や乳幼児健診時における問診票の入力をアプリから行えるようにするなど、妊娠・出産期から子育て期まで幅広く活用できるよう利便性の向上を図ってまいります。
 さらに、待機児童対策につきましては、子育て世帯が安心して子どもを預けられる環境を整えていくうえで重要な課題であることから、引き続き、私立保育園の保育士給与の上乗せ補助をするいわゆる「なりた手当」や、業務負担軽減に向けた補助金を交付することなどにより、保育士の確保に努め、待機児童の解消及び保育の質の向上を図ってまいります。
 なお、保育園給食費のうち3歳以上児の主食費につきましては、本市独自の取り組みとして、公立保育園においては全額の公費負担を行うとともに、私立保育園等においては主食を無償で提供した場合に経費の補助を行っておりますが、食材費の高騰に対応するため、本年4月から補助上限額の引き上げを行い、保育所等の健全な運営を支援するとともに保護者の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 次に、保健福祉施策についてでありますが、保健福祉を取り巻くさまざまな環境の変化を踏まえ、保健福祉関連施策を総合的かつ計画的に進めるため、来年度は、令和9年度から14年度を計画期間とする次期「成田市総合保健福祉計画」を策定し、併せて令和9年度から11年度を計画期間とする「第8期成田市障がい福祉計画」及び「第10期成田市介護保険事業計画」を策定いたします。
 次に、高齢者福祉施策についてでありますが、今後ますます、介護サービスの需要が高まり、高齢者の介護を支える人材の不足が見込まれることから、引き続き介護職員の資格取得のための費用助成や、定着を支援する「介護版なりた手当」の支給などを通じて、介護人材の確保・定着を推進してまいります。
 また、介護保険事業につきましては、高齢者等が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域包括ケアシステムの中核的役割を担う地域包括支援センターの運営によるきめ細やかな相談、支援体制を継続するほか、地域において住民主体の生活支援サービスを提供する団体への補助制度を新たに構築し、地域包括ケアシステムの充実を図ってまいります。
 次に、保健衛生についてでありますが、高齢化などに伴う医療ニーズの質・量の変化に対応するため、医師会や医療機関をはじめ、関係機関との連携により地域医療の充実を図ってまいります。また、本市は国際空港を擁しており、感染症対策は、市民の生命及び健康を守る上で重要であることから、新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、成田市新型インフルエンザ等対策行動計画を本年7月までに、より実効性のある計画を目指して改定いたします。
 また、生後6か月以内の乳児が感染すると重症化するおそれのある「RSウイルス」について、新生児や乳児の感染、重症化を予防するため、本年4月から、妊娠28週から36週までの妊婦を対象にワクチンの定期接種を開始いたします。
 次に、国際医療福祉大学についてでありますが、開学から間もなく10年が経過する成田キャンパスでは、これまでに医師や看護師をはじめとした約2,500名の医療人材が輩出され、地域医療の担い手の育成が図られているところであります。
 また、開院から7年目を迎える国際医療福祉大学成田病院は、1日当たり1,100名を超える外来患者を受け入れておりますが、昨年には、成田老年医療福祉センターを新設したほか、成田リハビリテーション病院をグループに加えるなど、診療体制の整備や地域の医療関係機関との連携を着実に進め、成田赤十字病院とともに、本市の医療サービスに欠かせない存在となっております。
 今月には、大学病院に隣接して、成田薬学部の3年生以上が学ぶ新校舎が完成し、学生や教職員の増加に伴う地域の活性化、臨床に強い薬剤師の育成による地域医療の充実が見込まれております。引き続き、大学との連携事業を推進するとともに、本市の医療環境の充実を図ってまいります。

  • 子どもの健やかな成長を支援

地域文化を生かし、未来を担う心豊かな人材を育む

 3つ目は、『地域文化を生かし、未来を担う心豊かな人材を育む』についてであります。
 まず、教育振興についてでありますが、令和8年度を初年度とする「成田市教育振興基本計画」に基づき、未来を能動的に切り拓く力をもった子どもたちの育成と、一人ひとりのウェルビーイングの向上を図るとともに、誰もが自分らしく学び、共に活躍できるまちの実現に向けた施策を推進してまいります。
 次に、学校施設の整備についてでありますが、施設の老朽化が進む成田小学校の改築について、新校舎の建設工事に着手するとともに、遠山中学校の体育館の長寿命化改修工事に向け、実施設計を進めてまいります。
 次に、よりよい学校教育環境づくりの推進についてでありますが、社会問題が多様化、複雑化する中で、学校だけでは解決が難しい事案に対応するため、学校運営の識見が高い校長経験者等を会計年度任用職員として配置し、様々な学校問題の早期発見、早期解決に努めてまいります。
 次に、教育環境の充実についてでありますが、教職員の認証厳格化や利用権限の制御を行う「ゼロトラスト」方式によるセキュリティ強化を進め、安全・安心で利便性の高いネットワーク環境を整備いたします。また、導入から5年が経過した児童生徒一人1台の学習用タブレット端末を一括して更新し、ICT教育の充実を図ります
 次に、文化財の保護や管理、活用についてでありますが、地域の貴重な文化財の滅失、散逸等の防止が喫緊の課題となる中、市内の歴史遺産を幅広く把握し、「守り、伝え、知り、活かす」ための「文化財保存活用地域計画」を、来年度から2か年をかけて策定してまいります。
 次に、学校給食施設についてでありますが、老朽化した学校給食センター本所の愛光園跡地への移転再整備につきましては、本年9月の供用開始に向け、整備を進めてまいります。
 次に、図書館についてでありますが、令和5年度から取り組んでおります、家庭での子どもの読書環境の向上を目的としたブックスタート事業に続く支援として、来年度から発達段階に適した絵本を配布するセカンドブック事業を新たに開始いたします。
 次に、文化芸術の振興についてでありますが、地域の文化資源を活用し、日本の伝統文化と現代アートを融合した新たな芸術を市民の皆様と国内外の芸術家との協働により創出することで、地域における文化芸術の振興を目指すとともに、文化芸術を活用した地域経済の一層の活性化を図るため、千葉県、印西市、栄町と連携して芸術祭を開催いたします。
 次に、国際交流の推進についてでありますが、本年9月に、台湾の桃園市と友好都市協定を締結して10周年を迎えることから、これを記念するとともに、本市と桃園市の将来にわたる交流を推進するため、お互いの市をテーマにした絵画や書道作品を募集し、展示する小学生絵画・書道交流展を開催いたします。

空港の機能を最大限に生かし、魅力的な活気あふれる都市をつくる

 4つ目は、『空港の機能を最大限に生かし、魅力的な活気あふれる都市をつくる』についてであります。
 まず、成田空港についてでありますが、滑走路の新増設や旅客・貨物ターミナルの再構築などを目指す「第2の開港プロジェクト」が推進される中、昨年、四者協議会で合意された空港を核とした国際的な産業拠点の形成などを掲げる「SORATO NRT エアポートシティ」構想においては、空港周辺地域が目指すべきビジョンや、その実現のためのアプローチ、ゾーニング、ロードマップなど、構想実現に向けた様々な施策が示されました。
 このような中、本市のまちづくりの基本方針である都市計画マスタープランにつきまして、令和10年度から概ね10年後の将来を展望した計画への改定に向け、来年度から着手いたします。本市の特性やポテンシャルを生かし、将来にわたる持続的な発展に資する計画となるよう、NRTエリアデザインセンターなどの関係機関とも連携しながら取り組んでまいります。
 併せて、都市機能の集約を図り、居住の適切な誘導を目指す「立地適正化計画」と、効率的な移動の確保などを目指す「地域公共交通計画」につきましても、同じく改定に取り組み、コンパクト・プラス・ネットワークによる持続可能かつ機能的なまちづくりの実現を図ってまいります。
 また、これらのまちづくりへの施策に加え、喫緊の課題である空港内で働く人材の確保への取り組みとして、成田空港で働く若者が大学等の就学時に貸与を受けた奨学金の返済について、企業とともに支援する制度を来年度から開始いたします。これにより、成田空港への就労及び本市への移住・定住を促進するとともに、若者世代の経済的負担の軽減を図ります。
 次に、道路整備についてでありますが、成田空港の更なる機能強化も見据え、将来の交通需要の増加を適切に受け止め、空港周辺地域の発展と利便性の向上を図るため、骨格となる幹線道路の整備を進めるとともに、広域道路ネットワークとの連携を強化するインターチェンジの設置の実現に向けた取り組みを積極的に行ってまいります。併せて、地域の生活に密着した生活道路につきましても、通学路の安全性向上など、地域の課題に応じた改善に努めてまいります。
 また、公共交通につきましては、本市全体の交通サービスの最適化を目指し、交通事業者と緊密に連携・調整を図りながら、引き続き、コミュニティバス及びオンデマンド交通の運行形態等の見直しに向けた検討を進めるとともに、グリーンスローモビリティなどの新技術や、公共ライドシェアなどの新たな交通施策の導入可能性についても調査・検討を行うなど、本市のまちづくりの将来像を見据え、地域の実情に応じた持続可能な交通体系の構築に向けた取り組みを一層強化してまいります。
 こうした取り組みにより、地域と空港が一体的・持続的に発展する上では、更なる機能強化に伴う航空機の発着回数の増加などにより、騒音地域の生活環境にも大きな影響が生じることが見込まれることから、関係機関と協力しながら防音工事の推進に取り組むなど、スピード感を持って生活環境の保全に努め、未来を見据えた地域づくりに全力で取り組んでまいります。

  • 地域の公共交通を担うバス

活力ある産業を育て、にぎわいや活気を生み出すまちをつくる

 5つ目は、『活力ある産業を育て、にぎわいや活気を生み出すまちをつくる』についてであります。
 まず、観光施策についてでありますが、本市の祭りや伝統芸能に加え、全国有数の伝統芸能を一堂に会した「成田伝統芸能まつり」を開催するほか、「成田太鼓祭」、「成田祇園祭」、「成田弦まつり」といった四季折々の魅力ある様々なイベントの開催に向け、関係団体と連携しながら支援を行い、「まち」のにぎわい創出を図ってまいります。
 また、成田市観光キャラクター「うなりくん」の高い知名度を活用し、ご当地キャラ成田詣を開催するとともに、県内外でのイベントにおける本市のPRや、10)、インスタグラムといったSNSによる積極的な情報発信などにより、本市のシティセールスを行い、これまで以上に「訪れてよし」と満足いただける観光行政を推進してまいります。
 さらに、成田市御案内人 十三代目市川團十郎白猿丈の知名度を活かし、「歌舞伎のまち成田」の魅力を国内外へ発信するほか、ふるさと納税制度を活用して、本市の地場産品を紹介するなど、一人でも多くの方に本市に足を運んでいただけるような工夫を行い、さらなる観光客の誘致・成田ブランドの醸成に努めてまいります。
 次に、農業施策についてでありますが、米の需給と価格の安定を図るため、需要に応じた主食用米の生産を推進するとともに、本市の特産品である米やさつまいもなどのさらなる産地振興に向けて、認定農業者及び営農集団に対し、高性能な農業機械や施設の導入を支援し、高単価での販売及び生産コストの低減などによる農業者の所得の向上に努めてまいります。また、稲作などにおける農業機械の導入支援のための補助金については、補助対象要件を緩和し、より幅広い農業者に支援が届くようにしてまいります。
 さらに、農業従事者の高齢化や担い手不足などが深刻となっている現状を踏まえ、地域の中核となり、地域農業の担い手となる従事者の育成を図るとともに、農業への新規参入を促進するため、本市で新たに就農する方に対し、就農直後の経営が不安定な時期に経営確立を支援する資金の交付などを行うことで、本市における新規就農者の定着を図ってまいります。
 次に、成田市場についてでありますが、日本初のワンストップ輸出拠点機能を備えた成田市場は開場から4年が経過し、取扱高が増加傾向にあるとともに、成田楽市や産業まつりの開催などにより、市民の皆様の認知度も徐々に高まっているものと感じております。
 また、昨年1月から成田市場に常駐している千葉県の職員と連携を図り、成田市産を始めとする千葉県産農林水産物の輸出拡大に向け、国内外での成田市場のプロモーション活動や販路、産地開拓などについて、取り組んでいるところであります。
 こうした中、昨年11月末に、日本産農林水産物の需要が非常に高い台湾において、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生後に規制された日本産食品に対する輸入規制の撤廃が発表されました。これにより、千葉県を含む五つの県産の農林水産物や食品に対する放射性物質検査報告書及び産地証明書が不要となり、今まで輸出が難しかった鮮魚を含め、さらなる輸出拡大が見込まれております。
 引き続き、千葉県をはじめとする様々な関係機関や事業者と連携を図りながら、市場の活性化及び輸出の促進に取り組んでまいります。

  • 誰でも自由に買い物できる成田市場

市民サービスを充実させ、持続可能な自治体運営を行う

 6つ目は、『市民サービスを充実させ、持続可能な自治体運営を行う』についてであります。
 まず、本市の総合的かつ計画的な行政運営を図るための指針である総合計画についてでありますが、現行の計画期間が令和9年度をもって満了することから、令和10年度を初年度とする新たな総合計画の策定に来年度から着手いたします。
 次に、デジタルトランスフォーメーションの推進についてでありますが、来年度は新たに国の人材支援制度を活用し、民間企業から、DXの推進に豊富な知見や実績を有する人材の派遣支援を受けることで、関係課への伴走支援を行いながら、積極的にDXの推進に取り組んでまいります。
 さらに、本年4月から広報課の名称を広報メディア推進課に改め、これまで広報紙が中心となっていた市民向けの情報発信に加えて、SNSや動画など多様なデジタルメディアのさらなる活用を推進しながら、わかりやすい情報の発信に努めてまいります。
 また、窓口サービスにおきましては、職員の働き方改革を推進するとともに、業務の効率化や市民サービスのさらなる向上を図るため、本年7月から、窓口受付時間及び休日窓口サービスの見直しを行います。
 これらの見直しに当たりましては、引き続き、マイナンバーカードを利用したコンビニ交付サービスや行政手続きのオンライン化に取り組み、市役所に行かなくても手続きが完結する「行かない窓口」を推進するとともに、申請書の記入を不要とする「書かない窓口」や24時間対応可能な自動音声案内電話を導入するなど、デジタル技術等を積極的に活用し、さらなる市民の利便性向上と窓口の混雑緩和を図ってまいります。
 次に、持続可能な自治体運営についてでありますが、市が所有している財産の有効活用や売却、ネーミングライツなどの広告収入のほか、クラウドファンディング等の新たな増収策を積極的に検討し、財源の創出を図ってまいります。
 また、千葉県の宿泊税への上乗せを含めた本市独自の宿泊税につきましては、さらなる観光施策の充実や安定的かつ持続的な財源確保のため、引き続き県と協議を重ねるとともに足並みを揃え、早期の導入に向けて取り組んでまいります。

  • 中学生折り鶴平和使節団が被爆地を訪問

結び

 以上、市政に臨む私の所信の一端と、令和8年度の主要施策の概要を申し上げました。

 歴史を積み重ねてきた本市の豊かな自然、伝統や文化、産業などを、独自の地域資源として活用することで、我がふるさと成田をこれまで以上に輝かせるとともに、「住んでよし、働いてよし、訪れてよし」の次世代に誇れる空の港まち、生涯を完結できるまちづくりという、将来都市像の実現を目指し、全身全霊をかけて取り組んでまいります。

 結びに、議員各位並びに市民の皆さまのご支援とご協力を重ねてお願い申し上げまして、令和8年度の施政方針といたします。

このページに関するお問い合わせ先

企画政策部 企画政策課

所在地:〒286-8585 千葉県成田市花崎町760番地(市役所行政棟3階)

電話番号:0476-20-1500

ファクス番号:0476-24-1006

メールアドレス:kikaku@city.narita.chiba.jp