元気な赤ちゃんはお母さんの栄養から
妊娠中の食事は、おなかの赤ちゃんの健やかな発育と、お母さんの健康維持にとても大切です。この機会に食生活の基本を身に着け、望ましい食生活を実践しましょう。
妊娠中の体重増加は、どのくらいが目安?
妊娠してから体重はどのように変化していますか?妊娠中の体重増加は、妊娠前の体格によって異なります。
妊娠中に体重が増えるのは、赤ちゃん自身と胎盤や羊水の分、お母さんの子宮や乳房の増大分、血液の増加分、そして出産と授乳に備えるお母さんの貯蔵脂肪などが増えるためです。つまり、体重が増えることは、赤ちゃんを育んでいくために自然なことであり、とても大切なことです。
体重増加は妊娠前の体格(BMI)を目安に
- まずは、妊娠前の体格をBMI(Body Mass Index)でみてみましょう。
- 妊娠前の体格から、表にある「体重増加量」を目安にしましょう。
バランスのよい食事を心がけましょう
「主食」「主菜」「副菜」をそろえて、栄養バランスを整えましょう
1日3食(朝食・昼食・夕食)、毎食「主食」「主菜」「副菜」を組み合わせ、さらに、「牛乳・乳製品」「果物」を組み合わせて摂取することで、必要な栄養素をバランスよくとることができます。
積極的にとりたい栄養素
鉄
赤ちゃんや子宮が大きくなるにつれ、必要な血液量が増加します。そのため、妊娠中は鉄欠乏性貧血になりやすくなります。鉄分を含む食品と合わせて、鉄の吸収をよくするたんぱく質やビタミンCを多く含む食品(野菜や果物等)を毎日の食事に取り入れましょう。
カルシウム
カルシウムは、赤ちゃんの骨格や歯の基礎をつくるために必要な栄養素です。
カルシウムを多く含む食品や吸収をよくするビタミンDを多く含む食品(きのこ類や鮭、さんま等)を食事に取り入れましょう。
葉酸
葉酸はビタミンの一種です。貧血予防にも関わる栄養素であり、妊娠・授乳中は普段にも増してたくさん必要になります。特に妊娠を計画していたり、妊娠初期の人には赤ちゃんの神経管閉鎖障害発症リスク低減のためにも葉酸の摂取が大切です。さらに葉酸は、妊娠中の血圧が高くなるのを抑える働きがあります。葉酸が多く含まれる緑黄色野菜を積極的に食べましょう。
- 葉酸は、水溶性ビタミンのため、ゆで汁に流れ出たり熱で壊されたりと、調理によって失われやすいので、熱を加え過ぎないことや煮汁ごと食べるなどの工夫をするとよいでしょう。
妊娠中に注意したいこと
塩分
妊娠が進んで食事量が増えると、塩分摂取も多くなりがちです。塩分の摂り過ぎは、むくみや妊娠高血圧症候群の原因にもなります。塩分が多く含まれる食品の摂り過ぎに注意し、「減塩のコツ」を取り入れて、1日6.5g未満(日本人の食事摂取基準2020年版)を目指しましょう。
魚はバランスよく食べましょう
一部の魚には水銀が含まれているものがあり、妊娠中は少し注意が必要な魚があります。しかし、魚には良質なたんぱく質やDHA・EPAなどの不飽和脂肪酸が多く含まれ、またカルシウム源としても有用です。同じ魚に偏らないよう摂取量に注意しながらいろいろな魚を食べるようにしましょう。
食中毒に注意しましょう
妊娠中は、一般の人よりもリステリア菌などの食中毒にかかりやすくなります。ナチュラルチーズ(加熱していないもの)、肉や魚のパテ、生ハムやスモークサーモンなどは避けた方がよいでしょう。
日頃から、冷蔵庫は過信せず、食中毒にならないよう食品の取り扱いに注意しましょう。
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