まちづくり・環境
電車道のトンネルが土木遺産として認定されました
市道新葉石門前線、通称「電車道」にある、約100年前に造られた2つのレンガ造りの「成宗電車第一トンネル、第二トンネル」が、千葉県では10ヵ所目となる土木学会選奨土木遺産として認定されました。
土木学会選奨土木遺産の認定制度とは
土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的に、平成12年に創設されました。
土木遺産として認定することで、「社会や土木技術者への文化的価値のアピール」や「まちづくりへの活用」、「失われるおそれのある貴重な土木遺産の保護」等の効果が期待されています。
電車道の歴史
今回認定された2つのトンネルは、明治43年12月に成田山門前から成田駅間、翌44年1月に成田駅前から宗吾間を結ぶ形で、当時千葉県で初めて走った電車、「成宗電車」の工作物として築造され、成田山側の短い方が第一トンネル、市役所側の長い方が第二トンネルとなっています。
当初、成宗電車は参道に軌道を敷設する計画でしたが、町内等の意向を踏まえて、参道を迂回して、門前に至るルートに決まりました。電車の運行は5分から15分間隔で、利用客数などの状況に応じて、弾力的に運行されていたようです。成宗電車は地域で欠かせない乗り物となりましたが、戦争の激化により、遊覧的色彩の強いこと等を理由として、政府の命令により営業廃止となりました。
これにより、昭和19年に業務を停止し、35年に渡って成田の街を走り続けた成宗電車は幕を閉じました。
電車道の現在
かつての軌道敷は市道となり、2つのトンネルは姿を変えず、人々の交通を支え続けています。明治、大正、昭和という激動の時代を経たレンガ造りのトンネルは、平成の現在まで成田の交通史を感じさせるところであり、この姿を見ながら多くの人が、子供から大人へと成長し、その心に変わらぬ印象を残し続けています。
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