小規模学校支援事業とは
複式学級では、1学級当たりの人数が少ないため教師と児童の人間関係が緊密となり、より深い児童理解ができる、家庭的な雰囲気の中で個々のよさを引き出し、存在感を感じさせることができる、といったよさがあります。反面、1教師が同時間に複数学年の学習指導を行うため、指導の難しさがあり、児童にとっても集中力を欠きやすい等、学習上様々な課題もあります。
成田市では、こうした小規模学校の特性を十分に踏まえた上で、小規模学校において複式学級が2つ以上生じる学校へ支援教員を配置することにより、各学年に応じたきめ細かな学習を推進するとともに、小規模学校を円滑に運営できるよう支援しています。
具体的な取り組み
複式学級を2つ以上有する市内の小学校に対し、複式学級であっても授業は単学年で実施できるよう教員免許状を取得している市費採用の支援教員を配置します。
小規模学校のよさを生かした教育活動が推進できるように支援しています
本事業においては、市費の小規模学校支援教員を配置することによって、次の効果を期待しています。
- 複式学級に対して1学年1教師となるように小規模学校支援教員を配置することによって、学年別の指導が可能となり、段階的、系統的な学習指導を行うことができる。
- 異学年が混在する複式学級を学級担任と小規模学校支援教員が共同で担当することにより、より深く児童を理解し、個に応じた指導をすることができる。
- 教員数を確保することにより、学年別指導のほか、課題別学習や合同学習等、多様な学習形態・指導方法により授業を行うことができる。
- 小規模学校において、教師と児童の人間関係が閉鎖的になるのを緩和することができる。組織的な指導により、集団性や社会性、協力的な態度を育成することができる。
- 小規模学校支援教員が教育活動全般にわたって補助的な役割を果たすことにより、複数学年の教材研究や授業準備等を効率よく行うことができる。また、担任の出張や緊急事態等の際に児童への対応が手薄になることの問題を解消し、学校運営を円滑にすることができる。