感震ブレーカーについて
東日本大震災や阪神・淡路大震災では、地震に関連して発生した火災のうち、6割以上が電気を原因とする火災でした。
特に地震の揺れにより落下・転倒した電気機器から出火した火災や、停電から電気が復旧した際に発生した火災が多く、これらの火災対策に有効とされている「感震ブレーカー」の設置が推奨されています。
感震ブレーカーとは
感震ブレーカーは、地震の揺れを感知して、自動的に分電盤やコンセントの通電を遮断する機器の総称です。
一般的な漏電ブレーカーとは異なり、地震などで揺れが発生したときにのみ作動します。
感震ブレーカーの種類
現在、様々な種類の感震ブレーカーが流通しています。
各機器の特徴をただしく理解し、ご家庭の状況にあった機器を設置することが重要です。
分電盤タイプ(内臓型)
分電盤に内蔵されたセンサーが、揺れを感知し、ブレーカーを落として電気を遮断。
価格:約5万円から8万円(標準的なもの)
工事:電気工事が必要
分電盤タイプ(後付型)
分電盤に感震機能を外付けするタイプで、漏電ブレーカーが設置されている場合に設置可能。
価格:2万円
工事:電気工事が必要
コンセントタイプ
コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、コンセントから電気を遮断。
価格:約5,000円から2万円
工事:電気工事が必要なタイプと、コンセントに差し込むだけのタイプがある
簡易タイプ
ばねの作動や重りの落下によりブレーカーを落として、電気を遮断。
価格:3,000円から4,000円程度
工事:電気工事が不要
漏電遮断器の維持管理について
漏電遮断器(漏電ブレーカー)は、漏電を感知した際に電気回路を自動的に遮断する機能を持つ機器です。漏電遮断器を設置することにより、感電や火災といった事故を未然に防ぐことができます。
しかし、電気機器は消耗品です。適切なメンテナンスや交換などをしなければ、その機能を十分に発揮することはできません。一般的に分電盤(漏電遮断器を含む)の寿命は15年程度(推奨期間)とされています。発熱、異音、異臭、変色などがある場合には、専門業者に確認してもらいましょう。
感震ブレーカーの種類によっては漏電遮断器を作動させることで地震発生時に電気を遮断するものがあります。いざというときに各機器が正常に機能を発揮できるよう維持管理をお願いします。
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