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更新日:2024年4月1日

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ワクチンについて

ロタウイルス感染症

 ロタウイルス感染症は、ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎で、乳幼児期(0から6歳ころ)にかかりやすい病気です。ロタウイルスは感染力が非常に強く、衛生状態に関係なく5歳までにほとんどの乳幼児が感染するといわれています。大人はロタウイルスの感染を何度も経験しているため、ほとんどの場合、症状が出ません。しかし、乳幼児は、激しい症状が出ることが多く、特に初めて感染したときに症状が強く出ます。主な症状は、水のような下痢、吐き気、嘔吐(おうと)、発熱、腹痛です。脱水症状がひどくなると点滴が必要となったり、入院が必要になることがあります。5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40から50%前後はロタウイルスが原因です。

ロタウイルス感染症ワクチン

 ロタウイルスワクチンには、ロタリックスとロタテックの2種類があります。どちらのワクチンも定期接種の対象となります。
  • ロタリックス:経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン(1価)
  • ロタテック:5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン(5価)
 接種回数は、ロタリックスは2回接種、ロタテックは3回接種となっています。また、接種時期は、ロタリックスは、初回接種の後、出生24週0日後までに、27日以上の間隔をおいて2回接種、ロタテックは、初回接種の後、出生32週0日後までに、27日以上の間隔をおいて3回接種することとなっています。

副反応

 接種当日の重い副反応としてまれにアナフィラキシー症状(ワクチンへのアレルギーによる発疹、呼吸困難など)が起こる可能性があるため十分な観察を行ってください。
 接種を受けてから約1から2週間の間は、腸重積症のリスクが通常より高まるとする研究報告もあります。腸重積症の症状としては、「突然はげしく泣く」、「機嫌が良かったり不機嫌になったりを繰り返す」、「嘔吐する」、「血便がでる」、「ぐったりして顔色が悪い」などがあります。
 これらの症状が一つでも見られた場合や、いつもと様子が違う場合は速やかに医療機関を受診させてください。

B型肝炎

 B型肝炎は、B型肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる病気です。B型肝炎ウイルス陽性の母親が出産の時に赤ちゃんへうつす場合(垂直感染)や、B型肝炎ウイルス陽性の血液等を介して体内に入る場合(水平感染)が感染経路としてあげられています。
 B型肝炎ウイルスの感染を受けると、急性肝炎となる場合、慢性肝炎となる場合、劇症肝炎といわれる激しい症状から死に至る場合があります。また、症状としては明らかにならないままウイルスが肝臓の中に潜み、年月を経て慢性肝炎・肝硬変・肝がん等になることがあります。年齢が小さいほど、ウイルスがそのまま潜んでしまう持続感染(キャリア)の形を取りやすいことが知られています。

B型肝炎ワクチン

 組換え沈降B型肝炎ワクチンという不活化ワクチンを使用します。1歳のお誕生日前日までに3回接種となります。
 一部のワクチンのバイアルのゴム栓には乾燥天然ゴム(ラテックス)が含まれています。ラテックス過敏症の方、又はラテックスと交差反応のある果物等(バナナ・栗・キウイフルーツ・アボガド・メロン等)にアレルギーがある方は注意が必要です。健康増進課又は主治医の先生とよくご相談ください。

副反応

 主な副反応は、倦怠感、頭痛、局所の腫脹、発赤、疼痛等です。10%前後に副反応が認められています。
 ごくまれに、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症、脊髄炎、視神経炎、末梢神経障害が起こる可能性があります。

ご注意

 母子感染予防のために抗HBs人免疫グロブリンと併用してB型肝炎ワクチンの接種を受ける場合は健康保険が適用されるため、定期接種の対象外となります。

小児の肺炎球菌

 肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気で、この菌は主に気道の分泌物に含まれ、唾液等を通じて飛沫感染します。子どもの多くが肺炎球菌を鼻や喉の奥に保菌していて、咳やくしゃみなどの飛沫により伝播します。免疫力の低下などにより、菌が体内に侵入すると、細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎、中耳炎を起こします。
 子どもでは、2歳未満の乳幼児に特に肺炎球菌による感染症にかかるリスクが高いと言われています。

肺炎球菌ワクチン

 細菌性髄膜炎など、子どもに重い病気を起こしやすい13種類または15種類の血清型を含む不活化ワクチンです。免疫の未熟な乳幼児にも抗体がつくように工夫されています。2000年に米国で接種が開始され、現在では、100カ国近くで使用されており、細菌性髄膜炎や敗血症が激減していると多くの国から報告されています。
 標準的な接種スケジュールは、接種開始年齢が生後2か月から7か月に至るまでに、初回接種として27日以上の間隔をあけて3回接種後、追加接種として初回接種終了後60日以上の間隔をあけて、1歳から1歳3か月の間に1回接種します。なお、初回2回目及び3回目の接種は、生後24か月に至るまでに行い、それを超えた場合には行いません。ただし、追加接種は実施可能です。また、初回2回目の接種が生後12か月を超えた場合、初回3回目の接種は行いません。ただし、追加接種は実施可能です。
 生後7か月から12か月に至るまでに接種を開始した場合は、初回接種として27日以上の間隔をあけて2回接種後、追加接種として初回接種終了後60日以上の間隔をあけて生後12か月以降に1回接種します。なお、初回2回目の接種は、生後24か月に至るまでに行い、それを超えた場合には行いません。ただし、追加接種は実施可能です。
 生後12か月から24か月に至るまでに接種を開始した場合は、60日以上の間隔をあけて2回接種します。
 生後24か月から60か月に至るまでに接種を開始した場合は1回接種となります。

副反応

 2%から10%に接種部位の発赤、腫れ、軽い発熱、筋肉痛がみられることがありますが多くは軽く1日から3日で自然に回復します。
 極めてまれに、ショック、アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難等の重いアレルギー反応)、けいれんなどがあります。

ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ・ヒブ感染症

ジフテリアとは

 ジフテリア菌の飛沫感染(咳やくしゃみ等により感染すること)で咽頭、鼻に感染します。症状は高熱、喉の痛み、犬が吠えるような咳、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて、窒息死することもあります。発症2週間から3週間後には菌の出す毒素によって心筋障がいや神経麻痺をおこすことがあるため注意が必要です。
 わが国では1981年にジフテリア・百日せき・破傷風(DPT)ワクチンが導入され、現在では患者発生数は年間1名から2名程度ですが、保菌者が存在し、その人を通じて感染することがあります。1990年前半にロシアで流行があり、海外からジフテリア菌が持ち込まれる危険もあることなどから、今後も予防接種を続けていかないと再び流行する可能性があります。

百日せきとは

 百日せき菌の飛沫感染でおこります。百日せきは風邪のような症状ではじまり、せきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきの後、急に息を吸い込むので、笛を吹くような音がでることがあります。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)、けいれん(ひきつけ)が起きることがあります。
 また肺炎や脳症などの重い合併症をおこしたり、乳児では命を落とすこともあります。1950年から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。当時は菌体の入ったワクチンでしたが、現在では副反応の少ない精製ワクチンを使っています。

破傷風とは

 破傷風菌は土の中にひそんでいて、傷口から人へ感染します。傷口から菌が入り身体の中で増えると、菌の出す毒素のために、口が開かなくなったり、けいれん(ひきつけ)をおこしたり、呼吸筋の麻痺で死亡することもあります。また、本人や周りの人が気づかない程度の軽い傷の場合もあります。この病気は人から人へ感染するのではなく土の中にいる菌が原因ですが、日本中どこでも菌はいますので、感染する機会は常にあります。

ポリオとは

 ポリオは「小児まひ」とも呼ばれますが、小児に限った病気ではありません。
 ポリオウイルスは人から人へ感染します。便中に排泄されたウイルスは間接的に他の人の口から入り、咽頭または腸から吸収されて感染します。ウイルスは3日から35日間(平均7日から14日間)腸の中で増えます。しかし、ポリオウイルスに感染しても、ほとんどの場合は症状が出ず、一生抵抗力(終生免疫)が得られます。症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し、麻痺をおこすことがあります。(麻痺の発生率は1,000人から2,000人に1人)。ポリオウイルスに感染すると100人中5人から10人は、かぜ様の症状を呈し、発熱、頭痛、嘔吐があらわれ麻痺があらわれます。一部の人はその麻痺が永久に残ります。呼吸困難により死亡することもあります。
 わが国では昭和35年にポリオ患者の数が5,000人を超え、かつてない大流行となりましたが、予防接種の導入により流行がおさまり昭和55年から国内での自然感染例は報告されていません。
現在でもアフリカ、アジアの一部では依然としてポリオの流行があり、日本に入ってくる可能性もあります。

ヒブ感染症とは

 ヒブ感染症は、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌によって発生する病気で、そのほとんどが5歳未満で発生し、特に乳幼児での発生には注意が必要です。
 主に気道の分泌物により感染を起こし、症状がないまま菌を保有して日常生活を送っている子どもも多くいますが、この菌が何らかのきっかけで進展すると、肺炎・敗血症・髄膜炎・化膿性の関節炎等の重篤な疾患を引き起こすことがあります。重篤な疾患を引き起こした者のうち、3%から6%が亡くなってしまうといわれています。また、特に髄膜炎の場合は、生存した子どもの20%に難聴などの後遺症を残すといわれています。

5種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチン

 5種類の感染「ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ、ヒブ」を予防する不活化ワクチンです。
令和6年4月から5種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブ)ワクチンが定期接種になりました。すでに4種混合ワクチンとヒブワクチンを別で接種開始している方は、途中から5種混合ワクチンに変更せず、原則、4種混合ワクチンとヒブワクチンをそれぞれ別に接種完了してください。
 第1期の初回接種は生後2か月から生後7か月に至るまでの期間に20日以上(標準的には20日から56日)の間隔をおいて3回接種します。追加接種は初回接種終了後6か月以上(標準的には6か月から18か月まで)の間隔をおいて1回行います。

4種混合(DPT-IPV)・3種混合(DPT)・2種混合(DT)ワクチン

 不活化ワクチンとトキソイドの混合ワクチンです。
 DPT-IPV(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)ワクチンは、標準的には1期初回接種は20日以上(標準的には20日から56日まで)の間隔をあけて3回接種後、6か月以上の間隔をあけて(標準的には12か月から18か月の間に)追加接種を1回行います。また2期として11歳から12歳時(小学6年生)にDT(ジフテリア・破傷風)ワクチンを接種します。
 確実な免疫をつくるには、決められたとおりに受けることが大切ですが、万一間隔があいてしまった場合でも、はじめからやり直すことはせず、規定の回数を超えないように接種します。かかりつけの医師に相談しましょう。

ポリオ(単独)ワクチン

 これまでわが国では経口生ポリオワクチンでポリオという病気の根絶、そしてその状態の維持を行ってきましたが、経口生ポリオワクチンの重大な副反応であるワクチン関連麻痺を回避するため、平成24年9月1日よりポリオワクチンを経口生ワクチンから不活化ワクチンに切り替えました。
 不活化ワクチンには、1、2、3型の3つのタイプのポリオワクチンの抗原(免疫を与えるもと)が混ざっています。3回の不活化ポリオワクチンを受けることによりそれぞれの型に対する抵抗力(免疫)がほぼ100%できますが、不活化ポリオワクチンは経口生ワクチンより免疫効果が短いため、4回目の接種が行われます。

Hib(単独)ワクチン

 インフルエンザ菌b型から精製した莢膜多糖体とトキソイドを結合した不活化ワクチンです。子どもの重症例はインフルエンザ菌b型莢膜をもつ菌が多いため、ワクチンにはこのb型莢膜が使われています。特に侵襲性の感染症(髄膜炎,敗血症,蜂巣炎,関節炎,喉頭蓋炎,肺炎及び骨髄炎等)を予防するワクチンです。
 標準的な接種スケジュールは、接種開始年齢が生後2か月から7か月に至るまでに、初回接種として27日(医師が認める場合は20日以上。標準的には56日まで)の間隔をあけて3回接種後、追加接種として初回接種終了後7か月以上の間隔をあけて1回接種します。なお、初回2回目及び3回目の接種は生後12か月に至るまでに行い、それを超えた場合は行いません。ただし、追加接種は実施可能ですが、初回接種終了後27日(医師が認めるときは20日)以上の間隔をあけて1回接種します。
 生後7か月から12か月に至るまでに接種を開始した場合は、初回接種として27(医師が認める場合は20)日以上(標準的には56日まで)の間隔をあけて2回接種後、追加接種として初回接種終了後7か月以上の間隔をあけて1回接種します。なお、初回2回目の接種は、生後12か月に至るまでに行い、それを超えた場合は行いません。ただし、追加接種は実施可能ですが、初回接種終了後27日(医師が認めるときは20日)以上の間隔をあけて1回接種します。
 生後12か月から60か月に至るまでに接種を開始した場合は1回接種となります。

副反応

  • 5種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチン
    主な副反応は注射した部位が赤くなる(紅斑)、しこり(硬結)、腫れる(腫脹)で、全身的な反応としては発熱、気分変化、下痢などがあります。重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー、けいれんなどがあらわれることがあります。
    このワクチンにはアルミニウムを含む沈降ワクチンであるため、小さいしこり(硬結)が1か月程度残ることがあります。2回以上接種した方は、時に反応が強く出ることがありますが、通常、数日中に消失します。
  • 4種混合(DPT-IPV)、2種混合(DT)ワクチン
    1981年に百日せきワクチンが改良されて新しい精製ワクチンに変わって以来、副反応の少ない安全なワクチンになっています。
    主な接種部位の副反応として、発赤、硬結(しこり)、腫れなどがあり、接種部位以外の副反応として発熱、下痢、鼻水、せき、発しん、食欲減退、咽頭発赤、嘔吐などがあります。接種部位の硬結(しこり)は少しずつ小さくなりますが、数か月残ることがあります。上腕全体が腫れた例も少数ありますが、これも湿布などで軽快します。腫れが目立つときなどは医師にご相談ください。極めてまれに、ショック、アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難等の重いアレルギー反応、血小板減少性紫斑病、脳症、けいれんなどがみとめられます。
  • ポリオ(単独)ワクチン
    不活化ワクチンは、ウイルスとしての働きはないので、ポリオと同様の症状が出るという副反応はありません。国内臨床試験でみられた1週間以内の副反応は、注射部位の症状(赤み・腫脹・痛みなど)、熱(37.5℃以上)などで多くは2日から3日で消失します。
  • Hib(単独)ワクチン
    局所反応が中心で44%に接種部位の発赤、18%に腫れ・しこり、2%に発熱がみられますが、いずれも軽く、一過性のもので数日中には回復します。極めてまれに、ショック、アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難等の重いアレルギー反応)、血小板減少性紫斑病、脳症、けいれんなどがあります。

BCG(結核)

 結核菌の空気感染により感染します。結核菌を吸い込んだすべての人が感染するわけではなく、また、すべての人が発病するわけでもありません。過労や病気などで抵抗力が弱ってくると発病することがあります。乳幼児が、大量の菌を一度に吸い込むと、肺だけでなく全身性の結核にかかったり、結核性髄膜炎になることもあり、重い後遺症を残す場合もあります。
 結核は、以前より大幅に減少したものの、決して過去の病気ではありません。依然として、わが国最大の感染症です。

BCGワクチン

 BCGは牛型結核菌を弱毒化してつくった生ワクチンです。
 結核菌に対する抵抗力(免疫)をつけるためにBCG接種をおこないます。BCG接種は、BCGワクチンをスポイドで1滴、腕におとし、スタンプ方式で2か所に押しつけるように接種します。接種したあとは、手で触れたり、出血をふきとったり、もんだりしないでください。又、服等が触れないよう注意してください。必ず自然に乾くのを待って(約10分から15分)から服を着せましょう。

副反応

 BCG接種後の3週間から5週間後に、針のあとが、粟粒くらいに赤く膨らみ、その先が黄色味をおびることがあります。その後はかさぶたになり、瘢痕が残ります。赤い膨らみがあるときには、その場所を清潔に保ってください。
 副反応としては、まれに接種した側のわきのリンパ節が腫れる(グリグリができる)ことがあります。通常はそのままで様子をみてかまいません。ひどく腫れたり、化膿して自然にやぶれて膿が出たときは、医療機関を受診してください。

コッホ現象

 接種前に結核菌に感染している場合は、接種後10日以内に接種局所の発赤・腫脹及び針痕部位の化膿等をきたし、通常2週間から4週間後に消炎、瘢痕化し、治癒するといった反応が起こることがある。これをコッホ現象といいます。
 コッホ現象と思われる反応がみられた場合には、結核感染の確認のために必要な検査等を行いますので、必ず、速やかに医療機関で受診してください。
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