農薬(除草剤等)飛散による被害の発生を防ぐために
学校、保育園、病院、公園等の施設内の樹木等、及び住宅地に近接した家庭菜園・市民農園を含む農地および垣根等の管理にあたっては、農薬の飛散を原因とする、住民や子ども等への健康被害を生じないようにできるだけ農薬を使用しない管理に心がけましょう。また、農薬を散布せざるを得ない場合でも、農薬の飛散防止に努めるなど、十分な配慮をしましょう。
農薬と健康についてくわしくは農政課(電話番号:0476-20-1541)または健康増進課(電話番号:0476-27-1111)まで。
(注意)農薬には、作物や樹木に発生する病害虫の防除を目的に散布するものの他に、ガーデニングや家庭菜園用のスプレー式の殺虫剤や殺菌剤、芝生等の雑草対策で使用する除草剤なども含まれます。
農薬使用回数と量を減らそう
病害虫や雑草の早期発見に努めましょう
観察や見回りなどを行い、病害虫や被害の早期発見に努めましょう。
例えばガの仲間には、ふ化してしばらくは幼虫が集団で行動するものがあります(アメリカシロヒトリ等)。この場合、早期に発見できれば捕殺を容易に行うことができます。一方、発見が遅れると、食害により被害は増加し、幼虫は分散して捕殺が困難になる一方、薬剤の効果が低下する恐れがあります。
毎年同じ時期に散布しているからといった定期的散布はやめましょう
「毎年この時期に散布しているから」といった、病害虫の発生や被害を確認せずに定期的に農薬を散布することはやめましょう。業者に作業を依頼している場合も同様です。
栽培前に病害虫に強い作物や樹木、品種について検討しましょう
作物や樹木の種類によって、病害虫による被害の発生程度は大きく異なります。さらに、ツバキ等にはチャドクガが発生し、その毒毛により皮膚に湿疹を引き起こすことがあります。病害虫に強い作物や樹木、品種を選んだり、人への被害が予想される樹種を植えないなどよく検討しましょう。
連作を避け、適切な土作りや施肥の実施を行いましょう
同じ土地に、続けて同じ作物を栽培する(連作)と、病害等が発生しやすくなるので避けましょう。また、窒素肥料が過剰になると病害虫が発生しやすくなる傾向があるので、注意しましょう。
農薬以外の物理的防除を優先して行いましょう
特に公園等においては、害虫の捕殺や被害を受けた部分の除去などの物理的な防除を優先し、やむを得ない場合にのみ農薬による防除を選択しましょう。
住宅地のそばの農地や家庭菜園などにおいても、防虫網の活用などの物理的防除に取り組みましょう。
農薬を使用する場合に守るべきこと
飛散しない農薬を選びましょう
誘引、塗布、樹幹注入や粒剤など、飛散の少ない農薬を活用しましょう。
やむを得ず農薬を散布する場合は、害虫の発生箇所のみに散布する等、最小限の区域の散布に留めましょう。
農薬の飛散防止に最大限の配慮をしましょう
農薬の散布は、風が無風か弱いときに行うなど、天候や時間帯を選んで行いましょう。特に、近くに学校・通学路がある場合は子どもに影響の出ないよう注意しましょう。
粒剤等飛散が少ない農薬や、飛散を抑制するノズルを使用したり、動力噴霧器の圧力を上げすぎないなど農薬の飛散防止を行うとともに、散布作業中は、風向きやノズルの向き等に注意しましょう。
農薬はラベルに記載された内容に従って使いましょう
農薬取締法に基づいて登録された、対象の植物に適用のある農薬を、ラベルに記載された使用方法及び使用上の注意事項を守って使用しましょう。
事前に十分な周知を行いましょう
農薬を散布する場合は、事前に周囲に住んでいる方等へ十分な周知を行いましょう。周知内容には、農薬を使用する目的、散布日時、使用農薬の種類を含めましょう。
近隣に学校・通学路がある場合は、学校や保護者等にも連絡しましょう。
散布区域に人が入らないよう対策を講じましょう
公園等では看板による表示などを行い、散布区域に気づかず人が立ち入ることがないよう配慮しましょう。
農薬の使用履歴を記録し、保管しましょう
農薬を使用した年月日・場所及び対象植物、使用した農薬の種類名または商品名、単位面積当たりの使用量又は希釈倍率について記帳し、一定期間保管しましょう。
むやみな農薬の現地混用は行わない
ラベルに混用に関する注意事項がある場合は必ず守りましょう。
情報がない組合せでの現地混用や、特に有機リン系農薬同士の混用はやめましょう。